最後の劇場公演
4月19日小嶋陽菜さんの29歳の誕生日にAKB48最後の劇場公演があった。
もちろん私は外れた。
後で見たら800何倍もあったようで。
当然当たりたいなって気持ちと、当たらなくても私にとって、とても大事な日であることは変わらなかった。
小嶋さんがパソコンの画面に現れた。
時間はたちまち過ぎでいった。
途中の秋元康さんの手紙はとても感動した。
私は秋元康さんに対してとくに何か思うことはこれまであまりなかった。
でも、手紙を聞いて小嶋陽菜さんが秋元康さんプロデュースのAKB48に入ったことを、幸せに感じた。
それは小嶋さんが期待に応えてきたからだ。
その夜のANNで秋元さんは「陽菜は自分に飽きなかった」と言っていた。
確かにアイドルを何年もやれば、アイドル自身の存在に飽きることがあるのかもしれない。
それでも小嶋さんは飽きることなくアイドルで輝き続けてくれた。
それは元総監督の高橋みなみさんが言った小嶋さんの蛇口の調節が絶妙との発言にも関係するのかもしれない。
毎日アイドルに一所懸命やる事がアイドルを投げ出すことに繋がることもあるかもしれない。
だからこそ、力の入れ具合を調節しなければ継続していくことは難しかったのだろう。
私は小嶋さんをAKB48を気になりだした時は少しだけ苦手なタイプだと思っていた。
それがいつの間にか彼女の虜になっていた。
その決定打っていうのがはっきりしていない。
他のファンが言った「○○を応援してると頑張ろうと思える」前には私はそんなことを思えることがなかった。
ここ最近になって、少しだけそう思ってきた。小嶋さんのようになりたいなんて思ったりはありえないけど、小嶋さんの考え方は人生の中で役に立つと思えることが増えた。
それが小嶋さんが小嶋陽菜に飽きなかったように私も小嶋陽菜に飽きなかった理由なのかもしれない。
小嶋さんがいつも私を楽しませてくれたからなのかもしれない。
最近「演技するということは、自分にいっぱい重ねていくんじゃなくて、削ぎ落としていく瞬間がある」というような話を聞いた。
小嶋さんが12年のアイドル生活でいっぱい培っていったものを、ここ最近は吸収したものを洗練されたものにさせていたのかもしれない。
にゃんにゃん仮面の卒業発表からのこじまつりや卒業公演までの怒涛の忙しさの中で小嶋陽菜はその集大成をみさせてくれた。
後輩にもファンにも言葉少なく背中で語る。
高橋みなみが全身全力で涙を流し語ったように、小嶋陽菜が受け止めて形を変えてつなぐ。
そのバトンの受け手として、横山由依さん以外にどんな時も妹の峯岸みなみが選ばれたように思えた。
最後の劇場公演に小嶋さんは教えたかった。
小嶋真子の笑顔の才能。
向井地美音の儚さの存在。
岡田奈々の真っ直ぐな感情。
谷口めぐの新しい風。
AKB48の面白さを感じてほしかった。
そしてファンにメンバーを優しく愛してほしかった。
それを伝えなきゃ彼女の大事な愛するホームタウンがなくなってしまうから。
小嶋さんは辛かったこともあったとは言った。
それでも大事な時には【楽しかった】と言う。
もう小嶋さんにとって過去でしかないアイドルの生活の辛かったことを語る必要はないんだ。
第2のスタート。
AKB48が目指した夢の目的地ではなく夢の始まりの卒業。
安っぽい言葉しか浮かんでこない。
小嶋陽菜に出会えてよかった。
卒業おめでとうございます。
あなたを好きになって楽しいことばかりです。
ありがとう。
これからもよろしくお願いします。